タイルの納まりに目が止まった日

思わず足を止めてしまうタイルに出会うことがありました。

今回見つけたのは、やわらかな緑色の釉薬が印象的なタイル。

いい色だな。
いい質感だな。

そんな風に見ているうちに、自然と目線は出隅へ向かっていました。

出隅はリャンコ納まり

タイルの勝ち負けを互い違いにして納める方法です。

普段は何気なく見過ごされる部分かもしれません。

ですが職人からすると、

「なぜこの割り付けにしたのだろう」

「なぜこの出隅の納め方を選んだのだろう」

と考えながら見入ってしまいます。

設計者の意図なのか。
施工した職人の提案なのか。

完成した空間からは分かりませんが
その背景には必ず誰かの判断があります。

空間の印象は細部で決まる。

タイルは完成すると、ただの壁や柱に見えるかもしれません。

しかし実際は、
・どこで割り付けるのか
・目地の幅は?
・出隅の納まりは?

そんな細かい判断の積み重ねで仕上がりが成り立っていると思います。

一つひとつは小さなことですが、その小さな判断が空間全体の印象を大きく左右します。

職人の仕事は完成すると見えなくなることが多いです。

誰も気が付かないかもしれない。

でもこうして美しく納まったタイルを見ると嬉しくなります。

「きっと施工した職人さんは、この納まりにこだわったんだろうな」
と勝手に想像しています。

空間の印象をつくるのは、豪華な素材だけではありません。
こうした細部への配慮や技術の積み重ねだったりします。

そんなことを考えさせられる空間でした。

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