マンションや店舗ビルの改修工事では、外壁塗装や外壁タイルの補修、防水工事などが中心になることが多くあります。
建物を長く維持するためには、もちろん重要な工事です。
しかし、街を歩きながら建物を見ていると、タイル職人として気になることがあります。
「外壁はきれいになっているのに、入口の床はそのまま」という建物が意外と多いことです。
アプローチのタイルが割れている。
目地が黒ずんでいる。
昔ながらのタイルによって、エントランス全体が暗く見える。
建物の外壁はきれいなのに、入口まで来ると古さを感じてしまう。
不動産オーナー様や建物所有者様に、改修工事を考える際に一度見ていただきたいのが、この「建物の足元」です。

建物の第一印象は、外壁だけで決まりません
入居を検討している人が内見に訪れたとき。
お客様が店舗へ入るとき。
毎日、入居者が建物へ帰ってきたとき。
実際に近い距離で目にするのは、外壁全体よりも
アプローチ・エントランス・入口まわりです。
だからこそ、
「なんとなく古い」
「ひび割れている」
「少し暗い」
「きれいに管理されていないように見える」
という印象も、足元から生まれることがあります。
反対に、エントランスまできれいに整えられている建物には、
「きちんと手入れされている建物だな」
という印象が生まれます。
外壁をきれいにするだけではなく、実際に人が歩き、触れ、建物へ入っていく場所まで整えることが
建物全体の印象と価値を考えた改修、修繕だと、私たちは考えています。

古い床タイルを「直す」だけで終わらせない
アプローチのタイルが数枚割れていた場合、割れた部分だけを張り替える方法もあります。
もちろん、状態によっては部分補修で十分です。
しかし、既存タイルが古い場合には同じ商品がすでに廃番になっていたり、新しいタイルとの色の違いが目立ったりすることがあります。
そこで一つの選択肢になるのが、エントランス床全体のタイル張り替えです。
単なる修繕ではなく、
「建物の入口を新しくデザインし直す」
という考え方です。
では、なぜ玉寄タイルでは状況によって全体の張り替えをご提案するのか。
理由は、見た目だけではありません。
特に雨が当たる屋外のアプローチでは、割れたタイルや目地などから水が入り込み、見た目では問題がないように見える周囲のタイルまで、下地との接着が弱くなっている可能性があります。
表面から見ただけでは分からなくても、打診すると浮きが見つかるケースもあります。
また、部分的にタイルを撤去する際には、斫り作業による振動が周囲の既存タイルへ伝わります。
工事をした時点では問題がなくても、もともと接着が弱くなっていたタイルが、施工後しばらくして浮いてくる可能性も考えておかなければなりません。
そのため私たちは、
「どこまで直せば、この先も安心して使えるのか」
という視点で既存の状態を確認します。
数枚の部分補修で問題ないのであれば、必要以上に張り替える必要はありません。
一方で、経年劣化や浮きが広がっている場合には、床の縁や見切りなど、きちんと縁を切れるところまで撤去して張り替えることをご提案しています。
その方が、既存タイルとの色違いを解消できるだけでなく、下地の状態も確認したうえで施工し直すことができます。
せっかく費用をかけて改修するのであれば、
「割れたところを隠す工事」ではなく、「これから先も安心して使える入口をつくる工事」にする。
そのうえでタイルや割り付けを新しく考えれば、修繕だった工事を、建物の印象を変えるリノベーションへと変えることができます。

タイルを変えると、エントランスの表情は大きく変わります
現在は、床タイルにもさまざまなデザインがあります。
石目調の大判タイルで重厚感を出す。
明るい色のタイルで暗かった入口を軽やかな印象にする。
建物の外壁の色や印象に合わせ統一感を出す。
店舗であれば、そのお店のコンセプトに合わせて入口から世界観をつくることもできます。
エントランスは面積としては建物全体の一部分かもしれません。
しかし、人が必ず通る場所です。
だからこそ、小さな面積への投資でも、建物の印象を大きく変えられる可能性があります。

タイルは「見た目」だけの材料ではありません
エントランスやアプローチは、雨、紫外線、泥汚れなどにさらされる場所です。
さらにマンションや店舗では、多くの人が毎日歩きます。
そのため、デザインだけではなく耐久性や清掃性も重要です。
適切な場所に適切なタイルを選び、下地から正しく施工することで、
長期間使用できる床をつくることができます。
私たちがタイルをご提案するときも、単に「この色がおしゃれだから」という理由だけでは選びません。
使用環境、滑りにくさ、既存下地、建物との相性、将来のメンテナンスまで考えます。
美しくすることと、長く安心して使えること。
その両方が揃って初めて、建物の価値につながる施工になると考えています。
タイル職人だから気づく「張る前」の重要性
タイル工事は、タイルを張り始めてからが仕事だと思われるかもしれません。
しかし実際には、張る前に何を見るか、何を判断するかで、その後の仕上がりや耐久性は大きく変わります。
現場では、
- なぜ既存のタイルが割れたのか
- 下地に浮きや劣化はないか
- 水はどこへ流れているのか
- どこを基準に割り付けるのか
- 出入口や段差をどう納めるのか
- その場所に適した接着材料・施工方法は何か
といったことを確認してから施工方法を考えます。
なぜなら、タイルが割れたり浮いたりしたことには、何かしらの原因があるからです。
その原因を確認せず、表面だけ新しいタイルに張り替えれば、工事が終わった直後はきれいに見えるかもしれません。
でも、それで本当に「直った」と言えるのでしょうか。
今の建築では、工期や予算も重要です。
「できるだけ安く、できるだけ早く」という考え方が必要な場面もあります。
ただ、タイル職人として一番引っかかるのは、
「その施工は、この先10年、20年と使うことまで考えられているだろうか」
ということです。
見た目だけを新しくして「直りました」とするのではなく、なぜ傷んだのかを考え、必要であれば下地から直し、その場所に適した施工方法を選ぶ。
完成してしまえば、下地も接着剤も見えなくなります。
だからこそ、完成後には見えなくなる部分に、職人の仕事が一番表れると私たちは考えています。
玉寄タイルが目指しているのは、ただ新しく見せるための改修ではありません。
今日きれいにするだけではなく、その美しさと安心を、できるだけ長く残すこと。
建物を長く使っていくための改修だからこそ、張る前の判断まで大切にしています。

「修繕」から「建物の価値を高めるリノベーション」へ
割れたタイルを直す。
汚れた部分をきれいにする。
それも大切なリフォームです。
しかし、せっかく工事をするのであれば、
「この入口をどうしたら、もっと魅力的にできるだろう」
という視点を加えてみてはいかがでしょうか。
暗かったエントランスが明るくなる。
古さを感じていたアプローチが、建物の特徴になる。
店舗へ向かう数メートルの道のりから、お店の世界観が始まる。
タイルの張り替えは、単なる修繕ではなく、建物の第一印象をもう一度つくり直す機会にもなります。
玉寄タイルが目指すエントランス改修
玉寄タイルは、タイルを新しくすることだけを目的にしていません。
私たちが考えているのは、
「その建物が本来持っている魅力を、タイルによってどう引き出せるか」
ということです。
建物の外観。
利用する人。
周辺環境。
店舗であればブランドやコンセプト。
それらを考えながら、タイル選び・割り付け・納まり・施工方法まで一緒に検討します。
外壁改修を予定しているマンション。
古くなったアプローチが気になっている賃貸物件。
入口の印象を変えたい店舗。
そんな建物がありましたら、外壁だけではなく、一度「足元」も見てみてください。
人を迎える場所が変われば、建物の第一印象も変わります。
玉寄タイルでは、東京・埼玉を中心に、マンション・店舗・住宅のエントランス、アプローチ、床タイルの張り替え・リノベーションに対応しています。
「全面張り替えが必要なのか分からない」
「既存タイルを活かせないか」
「どんなタイルにすれば建物に合うのか」
という段階からでも構いません。
現場写真や図面をもとに、タイル職人の視点から施工方法と仕上がりをご提案します。
玉寄タイルでは、細かな納まりや割り付けにもこだわり、
お客様の理想を形にし、
空間価値を高めるタイル施工をお届けいたします。

